「パン屋を開こう!」と検討中のオーナー様へ。設計コストは開業総予算の数パーセントではありますが、事業が成功するかどうかは店舗設計にかかっていると言っても過言ではありません。専門知識だけでなく、オーナー様の立場に立って見積もり・工事の進捗のチェックなどができる設計者がベストです。価値観を共有でき、理想のイメージのままをカタチにしてくれる設計者を選びましょう。
店舗設計をまかせる場合、“パン屋”という業種に精通している設計者が好ましいでしょう。設計者の“プロ度”を確認するには、実績を見せてもらうことが一番です。特にパンなどの食品を取り扱うお店の場合、購買意欲をそそる陳列方法や来店されるお客様の購買パターンへの理解が必要になるため、それらのポイントが押さえられているかどうかしっかりチェックしましょう。
また、機能性や効率の良い店内レイアウト、効果的な陳列を実現できる設計の提案ができる、製パン機器に関する知識やパン生地を乾燥させない厨房内換気の技術に精通しているなど、ある程度の専門性が求められます。
「こんなお店にしたい」というイメージを的確に組み込むことができ、さらにプロならではのアイデアを提案してくれるような設計者と組むのが理想的です。個性に走りすぎてオーナー様の想いに無頓着な設計者は、自己満足の設計を押しつけることも少なくありません。
設計者とイメージのズレが生じないよう、事前打ち合わせを念入りに行いましょう。そのとき、こちらの質問や要望に対して的確な答えが返ってくれば、パートナーとしてその後も良い関係を築いていけると言えます。話しやすい関係が築ければ要望も伝わりやすくなり、よりスムーズに準備が進むでしょう。
上記の範囲は無料で行う設計事務所がほとんどです。ただし、設計事務所によって業務報酬の範囲が異なることがありますので、無料サービスの範囲をあらかじめ確認しておきましょう。また、設計の報酬についても早い段階で確認しておくことが大切です。
どんな店に生まれ変わらせたいか、オーナー様と設計者との間で共通の認識を持つためには、現在のお店の様態を理解してもらう必要があります。次に挙げる要点を設計に入る前に伝えておきましょう。
また、営業中の実際のお店の様子を見てもらうことをおすすめします。平面の情報だけでなく立体的にお店の様子を見ることで、オーナー様のイメージが設計者によりわかりやすく伝わるだけでなく、現状の問題点やそれに対する改善点もリニューアルプランに組み込むことができます。熱心な設計者であれば曜日や時間を変えて見学に来てくれる場合もありますので、遠慮なく申し出てみましょう。
設計プランの良否は、お店を利用するお客様のことを最優先に考えてオーナー様が決断しなくてはいけません。設計者に頼るばかりではなく、最終判断を下すのは自分自身であるということを念頭に、積極的に店づくりに参加することが大切です。設計プランが当初のコンセプトとズレている場合は遠慮なく指摘して、修正を求める姿勢を持ちましょう。
設計プランが決定したら、次は施工業者の選定に入ります。“お店を実際につくりあげる”施工業者なので、設計者同様、オーナー様のイメージをカタチにしてくれる業者を選ぶ必要があります。来店されるお客様にとって入店しやすい・買いやすい、そのお店で働くスタッフにとって働きやすい施工をしてくれる業者を選びましょう。
住宅の施工を得意とする業者がいるように、店舗の施工に特化した業者がいます。なかでもパン屋を得意とする専門業者に依頼するのが望ましいでしょう。パン屋の施工に特化している業者は、経験豊富で提案力があります。
施工完了後でも、機器の入れ替えや設備点検、売り場の模様替え時など、施工業者との付き合いは続きます。何かトラブルが起こったときにすぐに対応してくれる業者は、オーナー様にとって心強い存在です。メンテナンス体制をきちんと整え、オーナー様と真摯に向き合ってくれる業者は、その作業を通じてより有用なノウハウを蓄積していることが期待できます。
施工業者は、「工務店型」「専門店特化型」「大手施工業者」に分類されます。それぞれに特徴があり、得意とする分野が異なるので、自分の理想をカタチにしてくれて、話しやすく相性の良い施工業者を選びましょう。
口コミでの紹介をメインとし、地場密着型の依頼を多く請け負います。
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業者からの提案(規模やデザインなど)が自身のイメージにマッチすると、スムーズな施工が可能です。
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年間着工高が数10億円~数100億円ある有力企業です。
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